営業、プレゼン、広告、チラシ、LP、SNSなど・・・
マーケティング活動に限った話ではありませんが、誰かに何かを伝えようとするとき、『見せ方や構成・伝え方のテクニック』はもちろん大事です!
でも、何よりも重要なのは・・・
自分の言いたいコトではなく相手の聴きたいことを伝える!ことだと思います。
情報を届けたい相手が価値を感じてくれることで、初めて動いてくれるからです。
その設計を行う前に・・・
- デザイン
- 構成
- プレゼンのテクニック
・・・みたいなことばかり学んでも、実はあまり意味はありません。
…とはいえ
自分にも目的があるので「相手の聴きたいこと」ばかり言ってられないですよね?
そんな訳で今回は、たった3分で出来る、自分の言いたいコトを相手の聴きたいコトに変換する超簡単な装置(考え方)について図解を使って解説していきます。
- 詳しく聞かせて!と言われる伝え方のコツが知りたい方
- お客様に商品の価値が伝わらず困っている方
- 提案上手になりたい方
伝え方が飛躍的に上手になって成約率アップするコツ
最初にネタバレ(結論)いきます。
今回お伝えする伝え方が飛躍的に上手になって成約率アップするコツというのは、PLEPやBEAFのような構成の話でもアイキャッチやキャッチコピーのような見せ方の話でもありません。
それらよりもカンタンに出来て、それらよりも効果があります。
それはずばり・・・
相手の視点・立場になって聴き手のニーズをすくい上げ、聴き手の自分事なる『価値ある情報』に自分の話を変換するための考え方です。
「言いたいこと」と「聞きたいこと」
何かを伝えようとするときには、きっと何かの目的があると思います。
例えば・・・
- 社内で予算を確保したい
- チームメンバーに協力してほしい
- 投資家から資金を引き出したい
- 商品やサービスの魅力を伝えて購入につなげたい
- 競合と比較して自社を選んでほしい
- イベントやセミナーに参加してもらいたい
- メールアドレスやLINE登録など行動を促したい
などなど…
でも、目的を達成する為に伝えるのは、言わば「自分の都合」であり、「聴き手の都合」ではありません。人間は基本的に、聞きたい事以外は聴きたくないので、関心のないことをダラダラ話されるのを嫌います。
でも、同じ話の長さ・量でも、関心のある事、聞きたい事であれば、聞いてくれます。
(アタリマエですね)
一度、回り道をすると伝わる情報になる!
じゃあ、どうすりゃいいのか?
一度、自分の都合は置いておいて、聴き手の関心・課題に目を向けて、そこからお話を組み立てていきます。
下図をご覧ください。

自分の言いたい事をそのまま伝えると「たまたま聞きたいこと」だった場合を除いて、ほとんどの場合、相手の興味・関心を得ることができずに終わります。
ですが、一度回り道をして、聴き手にとっての「価値ある情報」として変換して届けることが出来れば、それは聞き手が聞きたい「伝わる情報」になります。
多分、この時点では抽象的すぎてワケ分からんと思いますが、これを自動で行うための変換装置(フレームワーク)をご紹介します。

難しそう…と思っている方はご安心ください。
めちゃくちゃシンプルで効果は絶大なので、是非取り入れてみてください
聞きたい事に変換する装置(フレームワーク)
自分の言いたいことを、聴き手にとって価値があって、聞きたい事に変換する装置(フレームワーク)というのがこちらです。

伝える内容を、上記の5つの順番で考えていけばOKです。
それぞれ説明します。
分かりやすく事例は「なんかのプレゼン」を考えるという例でいきます。
①目的(ゴール設定)
目的
プレゼン・資料作成の目的・役割は?何を伝えられればゴールか?
自分の言いたい事ではなく、相手の聞きたい事を言うというのが今回の話の核心です。
とはいえ、自分にも目的があるので、相手の聞きたい事を言うばかりではいけませんよね。まずは自分の目的というものを明確にしておきましょう。
そのプレゼン、資料、広告、ブログ、動画、その他伝えるためのすべての媒体に言えることですが、それを伝えることで、どういう状態になればゴール化を明確にしておきましょう。
これが曖昧なまま伝える努力をしても、軸が定まらず「結局、何が言いたいの?」と言われるのがオチです。
②聴き手(ターゲット)
聴き手
聴き手の中のターゲットは誰か?(聴き手全員に刺さる必要はない)
2つ目です。
目的が定まったら、次にそれを誰に伝えるべきかを考えましょう。
間違ってはいけないのが、すべての人に伝えようとすることです。それをやってしまうと必ず失敗します。人それぞれ価値観や関心事は違うので、すべての人に満遍なく刺さろうとすると結果的に誰にも刺さらない「ナニイッテルカワカラナイ」状態になってしまいます。
目的を先に設定しているので、その目的達成の為に誰に伝われば良いかを考えて、その人をターゲットにするようにしましょう。
それが分からなければ、そもそも伝えるべき相手のことが分からないということなので、伝わる確率がグッと下がるのは分かりますよね。
③課題(ニーズ)
課題
ターゲットが”自分事”として困っている課題は何か?
3つ目は課題。
次はさきほど定めてターゲットが「自分事」として困っていることが何かを考えましょう。ニーズというやつです。
自分事ではない話題というのは、基本的にはほとんど聞いてもらえないと思った方が良いです。
人によって自分事として困っていることは違うので、ターゲットが定まっていなければ、その人の課題を想像することもできません。
逆に言えばターゲットが具体的に見えるほど、相手のニーズも捉えやすくなります。その辺については、【図解&事例】マーケティングでターゲティングする3つの意味を分かりやすく解説という記事で詳しく解説しているので、良かったらどうぞ。
④価値(提案する価値)
価値
ターゲットが聞きたいこと。課題解決のために自分が提供できる価値は何か?
続けます。4つ目まで考えて、やっと自分のターンです。自
分が何を言うべきかを考え始めます。
ここでは、②ターゲットが、③自分事としてこ困っている課題 に対して、自分がどう解決できるか?自分の引き出しはどんなものがあるか?を考えます。
言うなれば、相手の課題・困りごとに対して「後出し」で解決策を提示するという思考のプロセスを作るということです。
伝わらないほとんどの話は・・・
①こんな目的があるから → ④さぁ何を言おうか…と相手のことを考えずに言うことを決めてしまうので自分本意になってしまうのです。
だから、回り道してでも相手のことを考える②→③の手順が大事になります。
⑤主題(テーマ・コンセプト)
主題
②~④を踏まえて、①の為にどんなコンセプトにするか?
ここまで出来れば最後に、
①目的を達成するために、②~④を踏まえてどういうテーマで話をするのか決めます。
ここでいうテーマというのは、話のコンセプトや方向性のようなもので、根幹になる部分です。このコンセプトを軸に話を組み立てていけば、多少話の構成が下手でも、伝え方が拙くても伝わります。
頭の中は便利なコンピュータなので危険!
オススメしているのは、コレを必ず書きだしてください!ということです。
ほとんどの人は、コレを頭の中でやってしまいます。
頭の中というのは本当に都合よく出来ているので、言語化もできない曖昧なままでもイメージでなんとなくで補完して、一貫性が整ってしまうことがあります。
でも、実際に何かを人に伝えるときには言語化して伝える必要があるので、いざ伝えようと言語化した時に曖昧な部分でつまづいたり、辻褄が合わなくなってしまいます。
5分でも3分でも良いので「①目的 → ②相手 → ③課題 → ④価値 → ⑤主題」の流れで書きだすようにしてみましょう。
もし書き出してみて、言語化できないようであれば、そのまま頑張って資料を作ったりして伝えてもどうせ伝わらないので、まずはこの流れで一貫性をとれるようにチェックするのがオススメです。