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STP分析とは?小学生にも分かりやすく定義・具体例・やり方を図解解説

用語・フレームワーク
用語・フレームワーク

マーケティングに関心ある人、学ぶ人は多いと思いますが、専門用語の難しさにハードルを感じる人もまた多いですよね。

今回は、マーケティング入門書などにも必ず書いてある『STP分析』(以下、STP理論って書きます)について、小学生も分かるように図解を使って、分かりやすく解説していきます。

 有名なSTP分析の使い方と勘違いの多いポイントなどを詳しく図解で解説していきます。

こんな人にオススメ!
  • STP分析って実はよく知らない
  • 知っているけど、上手く使えない方
  • マーケティングを勉強する上で押さえておきたい方

STP理論を小学生でも分かるように解説!

STP理論とは、マーケティングの神様と言われるフィリップ・コトラー氏が提唱した戦略理論です。以下の単語の頭文字を取ったもので、実際に3つの分析から成り立っており、以下の順番で考えていきます。

  • Segmentation (セグメンテーション)→ 分けること
  • Targeting(ターゲッティング)→ 狙うこと
  • Positioning(ポジショニング)→ 立ち位置を決めること
マーケティング<SEP理論とは?>

 

今回はそれぞれの内容を「ジュース屋さん」をやる場合を例に、図解を使ってSTP戦略の意味、考え方について解説していきます。

専門用語を使わず、そこそこ分かりやすいと思うので、STPで躓いている方は参考にしていてただければ幸いです。
では、いってみましょう!

【S】セグメンテーション

マーケティング<SEPの「S」は分けること>

セグメンテーションとは市場を分けることを指します。

市場といっても、こっからあっちの線まで市場ね…

みたいな物理的なもんではなく、お客様の集まりのことを指します。
今回のジュース屋さんの例だと、ジュースを買うかもしれない人達の集まりが市場です。(ここは別によく分からんくても大丈夫です)

分け方は色々とありますが、例えば以下のような要素で分けるのが有名どころです。

  • 年齢
  • 性別
  • 居住地
  • 年収
  • 家族構成
  • 職業
  • 自動車所有
  • 趣味
  • ライフスタイル
  • 読んでる雑誌
  • 情報取得の方法 などなど

まぁ、とにかくいっぱいあります。

 

でも、ただ分けりゃいいってもんでもなくて、意味のある分け方とない分け方があります。今回は概念の理解なので、こんなテクニカルなお話はこのへんにしときましょう。

さて、じゃあ、なんでわざわざ分けるかと言うと、ターゲットを決める為です。ターゲットを決めないなら分ける必要ありませんし、分けたんならどこか狙おうぜ!っていう感じのお話です。

【T】ターゲティングとは?

マーケティング<SEPの「T」は狙うこと>

ターゲット=まと・・・という意味ですね。
つまり、さきほど分けた市場のどこかを狙うことになります。

セグメンテーションの意味もここでまとめてやりますが、なんで分けて狙うのか?それは人によって求める価値が違うからです。

今回の場合はジュース屋さん。それで考えてみましょう。

ジュースに求める価値は?

価値とかいうとちょい分かりにくいんですが、つまりジュースに期待すること、求めることです。ひとえにジュースと言っても色んな種類・役割があります。

 

簡単に羅列してみると・・・

  • とにかく安くて量が多い
  • 添加物なしでめっちゃ健康にいい
  • タウリン入ってて元気になる
  • 炭酸強くてスッキリする
  • 子どもの成長を助けてくれる

・・・みたいに、とにかくたくさん色々いっぱいあります。

 

そして、大事なポイントとして、すべての人にすべての期待には応えることはできません。トヨタ自動車でもソフトバンクでもユニクロでも不可能です。(業種ちゃうけど)

なぜなら、すべてのジュースを作ったり、すべての要望を満たせるジュースをつくることが不可能だからです。だから、自分の強みが活きる人を狙うことになります。

これがセグメンテーション&ターゲティングする意味です。

Qちゃん
Qちゃん

ターゲティングする意味について、もっと具体的にどう良いのか?どんな効果が得られるのか?3つの理由からかなり具体的に答えたマーケティングでターゲット設定すべき3つの理由と超メリットを解説という記事があるので、良かったらそっちもどうぞ!

【P】ポジショニングとは?

マーケティング<SEPの「P」は立ち位置を一度ること>

最後はポジショニングです。
カンタンに言うと、市場の中の立ち位置(ポジション)を明確にするということです。

 

実はここから視点が変わるので、混乱する人続出のやっかいな内容です。

視点が変わるというのは、セグメンテーション・ターゲティングでは市場をわけよう!って市場の視点でした。ポジショニングは、分けて狙った先のターゲット顧客の頭の中に視点が移ります。

ちょっと分かりにくいと思うので、確認していきましょう。

健康的なジュースを求める人

事例で解説しましょう。
先ほどのセグメンテーション・ターゲティングした結果、『健康なジュースを求める2児の母』がターゲットになったとします。

子どもに添加物や砂糖がたんまり入ったジュースを飲ませるのは気が引ける・・・という人も多いですよね。こんな人が選ぶジュースは添加物や砂糖があんまり入ってない(もしくは一切入ってない)ジュースなわけです。

 

でも、この時にこの健康なジュースを求める2児の母の頭の中には他にも選択肢がチラホラとあります。カルピスとか、自分でジューサーでつくるジュースとか、生協とか売ってそうなジュースとか。

色んな選択肢があると、買ってもらいにくくなるので、そんな選択肢の中での〇〇に限ってはコレが一番だよね!っていうポジション=立ち位置を明確にすることが必要になってきます。

それがポジショニングです。

この記事のまとめ

以上のように、STPというのは、セグメンテーション→ターゲティング→ポジショニングの頭文字をとって、自分の強みが活きる(勝ちやすい立ち位置をとれる)お客さんを狙う為の理論です。

概念自体は分解して考えてみるというほど大して難しくはありません。
でも、実際にセグメントを分けたり、ポジションを見つけたりするのは簡単ではありません。一般の人がマーケティングを少し勉強したからといって使えるようなシロモノではないとすら思ってます。

実務においては、僕が考案した『戦略5原則』という戦略フレームワークが専門知識のない人にも使いやすいかと思ってますので、興味があれば戦略5原則は知識0でも顧客視点で売れる強みが作れるお手軽戦略ツールも読んでみてくださいね♬

Qちゃん
Qちゃん

STP理論について、もう少し詳細に知りたいという方は、情報量の多い動画でもう少しだけ分かりやすく解説しているので、併せてごらんください。

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