今回のお話は自社の強みの「正しい見つけ方」と「そうでもない間違った見つけ方」についてです。顧客目線・お客様の立場で差別化していく上でも重要なお話です。
文章的には、中小企業さん向けに書いていますが、この考え方は個人・個人事業、フリーランスの方もまったく同じなので、興味あったら参考にしてください。
- 自社の強みが1番カンタン確実に見つける方法が分かる
- 強みを磨いてさらに売れる商売をつくっていける
- 成約率・生産性アップなどメリットだらけ
・・・みたいなことが分かります。
- 自社の強みを模索しているけど分からない方
- 強みを活かした売れる商品を作りたい方
- 強みについてのそもそもの考え方を知りたい方
強みとは最終的にお客様が評価するもの!
まずは割と多くの人が間違っちゃっている「強み」という概念の捉え方について共通理解をつくっておきましょう。
例えば、よくある企業のホームページ。

これは、僕が勝手に作った「株式会社なんちゃら」という会社のホームページです。ここには「当社の強み」としてこんなことが書いてあります。
- 信頼と実績の50年の歴史
- 豊富な経験と高い技術力
- 強いソリューション提案力
・・・みたいな。
よくあるやつです。
あなたの会社もこんな感じで書いていませんか?
僕は仕事柄、ホームページの添削したり改善案をつくる機会も多いのですが、大体こんな感じで書いてるホームページが多いです。でも、これは本当に強みなんでしょうか?
結論から言うと、「自社の強み」というよりは、強みを支えるための資源というか特徴です。強みはお客様目線になっていなければ、ホームページにこんなん書いても見ている人は、マジで無感情です。
強みとは「選ばれる理由」
じゃ、そもそも強みってなんやねん!
ってお話やと思うんですが、強みと言うのは「目的に対して有効(プラス)に働く要素のこと」を指します。反対に、不利(マイナス)に働く要は「弱み」です。

では、ビジネスにおける目的とはなんでしょうか?
それはお客様に選んでもらって、価値交換すること。つまり、お客さんに商品を買ってもらって利益を得ることです。
それを踏まえて、
マーケティング上の「自社の強み」というのをちゃんと定義するとこんな感じで良いと思います。
お客様が競合ではなく、
あなたを選ぶ理由になる要素
机の上で考えて分かる類のものではない
では、その「自社の強み」というのは、どうすれば知って把握することができるのでしょうか?
少なくとも会議室の机の上で
う~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ん・・・って考えって分かる類のものではありません。お客様ではなく売り手のあなたが考えつくものは、「自社の強み・・・かもしれない」という仮説でしかないからです。
じゃあ、どうすれば良いのか?
1番簡単で確実なのは「お客様に直接聞いてみること」です。
ただし、ここで「間違った聞き方」と「正しい聞き方」があるので、それを注意しなければいけません。その辺をもう少し見て行きましょう。まずは、正しくない結構やらかしてしまいガチな例から。
こんな聞き方しちゃダメ!
間違った聞き方と言うのは、お客様に向けて「当社の強みは何ですか?」という風に聞いてしまうことです。
なぜか?
そうやって聞かれてもお客様にとっては「他人事」であって一般論しか答えられません。つまり意味ないってことです。

「当社」というのは、お客様から見たら「自社」ではなく他人の会社です。
他人の会社の強みを聞いても、世間一般の評価的なものが出てくるだけで、他人事でしかなく考えにくく答えにくいのです。
簡単!正しい自社の強みの聞き方!
では、正しい聞き方はというと、
「お客様がこの課題を解決したいときに、幾つか選択肢があったと思いますが、その中で当社を選んでいただいた理由はなんですか?」というのが正しい聞き方です。

ちょっと、分かりにくいので要素を分解するとこんな感じ。
- 他の選択肢ではなく・・・という「比較」を使う
- あなたが当社を選んでくれた理由・・・という「自分事」になる質問を使う
ということです。
このように聞くことで、「対応が早い」「納品が早い」「〇〇と言う機能が便利」というように、一般論ではなく個別具体的な選んだ理由を聞きだすことができます。
大事なのでもう一度書きますが、お客様が競合ではなく自社を選んでくれた理由が、お客様の視点から見た「自社の強み」です。
この視点をもつことがマーケティング思考で考えるということです。
この記事のまとめ
以上のように、お客様は自分事になる質問を投げかけることで、はじめて自分事の理由を答えてくれます。本当に小さな小さな違いですが、思いもよらない大きな強みを発見することだって出来ます。
ビジネスは常に競争です。
もう今の時代は競争じゃない!という人もいますが、それは違いますよ。
だって、お客様が何かの価値を求める(何か買う)場合には、「競争はいけないから全部買う」とはならないでしょ?競争というのは、直接競争ではなく、お客様にいかに期待してもらって、価値を満たせるかという競争です。
だからこそ、業界や商品カテゴリーに捉われない「お客様視点から見た競合=別の選択肢」と比べてどうなのか?ということが大事になります。だから、「比較」と「自分事」の両方の要素を含んだ質問の仕方が大事というわけです。
動画で見たい方はこちら
そんなわけで、今回は自社の強みを1番簡単に確実に把握する方法でした。文章よりかなり詳しく解説をしているので、もっと知りたい方は、こちらの動画もどうぞ