集客を考えるときに、どうしても僕たちは『各論・テクニック論』に陥ってしまいがちです。
- メルマガの書き方
- ホームページの作り方
- インスタ運営の仕方
- エックス(Twitter)の伸ばし方
- YouTubeライブのやり方
- 広告のバナーの作り方
- キャッチコピーの作り方
・・・みたいな感じで。
もちろん、どれも大事ですが・・・
それぞれ集客の全体の構造の中で、ある役割を持たせて「良かった」「イマイチ」「悪かった」ということが分かることで、断片的にテクニカルな理論を学んでもあまり意味はありません。
ということで、今回は顧客のファン化まで含めた広い意味での集客を構造的に捉えることができる『マインドフロー理論』をご紹介します。マーケティングコンサルタント・佐藤義典氏が考案した理論で、控えめにいって最強です。
お客様が商品・サービスを知って、ファンになるまでの心の流れを可視化できるツール・理論です。初心者にも分かりやすく、一度知っておけば誰でも使えるシンプルな理論です。
- 集客~ファン化までの流れを知りたい方
- 集客の課題の見つけ方を知りたい方
- 色んな集客ノウハウを試しても上手くいかずに疲れちゃった方
知って、買って、使って、ファンになる
簡単に概要から解説すると、どんな商品サービスであってもお客様のココロの流れは、上の図のように7つの関門を通り、流れていきます。
佐藤氏の著書によると、自動車や住宅を買う時のように、認知から愛情(ファンの状態)までが長い場合もあれば、道を歩いていて自販機が目にとまりジュースを買うみたいな数十秒で終わる場合もあるけど、基本的には同じ流れを通ります。

良く似た理論にAIDMA理論やAISAS理論などがあります。
AIDMAやAISASは、「購入」するまでの流れですが、今回のマインドフロー理論は「使って、ファンになる」までの流れを考えています。
あ、別にAIDMAの解説しないし、知らなければ知らないで困らないので、知らない人はスルーしちゃってください(笑
売れる会社のすごい仕組み
僕は、このマインドフロー理論は、佐藤氏の著書「売れる会社のすごい仕組み」で初めて知りました。
「売れる仕組み」として関連し合っているいくつかのツールの1つがこの理論です。ご興味ある方は、別に解説した記事がありますので、ドリルを売るには穴を売れの続編!売れる会社のすごい仕組みを紹介をご参照ください。
7つの関門とは?
「認知」から「愛情」までの7つ関門(ハードルと考えたOK)があるんですが、関門を通過する条件があります。それぞれを簡単に解説しときます。
第1の関門 「認知」
そのまんまです。
商品・サービスの存在を知っているということです。認知をしてない人は、当然この関門を超えていないので、これ以降の流れには乗りません。
第2の関門 「興味」
存在を知っているのと、興味があるのは別のお話です。
知っているけど、興味ないものなんて世の中いくらでもありますよね?ニーズを感じて興味をもって、はじめて次の流れに進みます。
第3の関門 「行動」
お次は、興味を持ったものに対して、更に知りたい!と体を動かして自分で調べるという行動を指します。
例えば、
- スマホを取り出して検索してみる
- 目についた看板に近づいて読み込む
- お店に行って商品を手に取ってみる
みたいな感じです。
認知~興味までは、頭の中で起こりますが、第三の関門から「体」が動き出します。
第4の関門 「比較」
行動を起こしたらその流れで、競合と比較し、最終的に買おうと決める段階です。
ここで勘違いしがちなのは、競合というのは、同じカテゴリや同じ業種業態の商品・サービスだけではありません。
例えば、スマホを新しく買おう!って考えて認知から行動を経て比較関門にやってきました。それで、比べるのが競合会社の他のスマホとは限らず「今、自分がもっているもの」とも比べます。
つまり、買わない!という選択肢も競合になるということです。お客様が比べてもいない選択肢と差別化しても意味がないので、この観点は実はかなり大事です。
第5の関門 「購買」
ここはそのまんまです。
お金をだして購入すると言うことです。
大きな買い物であれば契約書にサインするというのも入りますね。従来のAIDMA理論のような行動モデルはここで終わります。
第6の関門 「利用」
でも、本当は買って終わりじゃなくて、使ってもらって満足してファンになる!というところまで考えなければいけません。
お客様は使えば使うほどファンになるので、使ってもらうための工夫が必要と言うことですね。
佐藤氏は多くの著書の中で、「価値はお客様の使い方に表れる」と言っています。買うために買うのではなく、使う為に買うのであって、使う時に商品・サービスの価値が発揮されるという考え方ですね。
最後の関門 「愛情」
最後は使った商品・サービスに満足してファンになる。愛情をもち愛用するようになってもらうということことです。
ここまでをお客様のココロの流れとして考え、それぞれ出来ること・コントロールできることを切り分けて考えよう!というのがマインドフロー理論です。
ファンにならない理由はこの7つ

100人認知して、100人ファンになってくれれば、こんな嬉しくラクなことはないですよね。でも、実際には、上の図のように、どんどん流出していきます。関門を超えずに離脱していくということです。
コンセプトが明確で強い状態であれば、基本的にお客様がファンにならない理由はこの7つのどこかにしかありません。
どこかで流れが止まるのであれば、その流れが止まるポイントを見つけ出して優先的に改善しましょう!というのがマインドフロー便利な使い方です。
集客をする際に、こういう分け方を知らずに勘と経験で対策を講じてしまうと、実はよかったポイントを改悪してしまうことも少なくありません。この記事では書いていませんが、よりレベル高く使う場合には、それぞれの関門を数値化して考えることも可能です。
流れが止まる理由
下の図の通りですが、先ほど見てきた関門を通過する条件をクリアできていないから止まるのであって、それをクリアしてあげるように施策を行えば良いわけです。

「認知」で止まる理由
そのまんまです。
商品・サービスを知らないから止まるということですね。
「興味」で止まる理由
これもそのまんま。
知ったけど、興味持ってもらってないから止まるということです。これは、単純にキャッチコピーとか伝え方が悪いのか、そもそもターゲット設定が間違っているのか?など原因はいくつかあります。
「行動」で止まる理由
人間はメンドくさがり屋なので、体が動く「行動」関門ではかなり脱落すると言われています。
行動で止まる理由は言うほど興味が強くなったから。もしくは、行動のハードルが高すぎてめんどくさかったからということです。
他にも調べ方が分からなかった。ホームページが見つからず「もう、いいや」ってなったみたいな感じ。(ご経験ありますよね?)
「比較」で止まる理由
検討段階で「買わない」という選択をする場合もありますね。
ここでは、買わないという選択肢も含めて、競合と比べてどう良いか?が明示されていない、分かりにくいという場合にはやはり離脱されてしまうので、注意が必要です。
「購買」で止まる理由
既に買おうと決めている状態なので、ここまで来たら確度は相当高いです。
ただし、買おうと思ったけど手続きが面倒だった、買い方が分からない、支払い方法が望む形じゃない、予算が合わない場合などは、やはり止まる理由になるので注意が必要です。
「利用」で止まる理由
ここから先。
買ってしまった後なのでかなり盲点です。
お客様は使ってファンになるので、使ってもらう工夫も必要です。ここで止まる理由としては、使い方が分からなかった!使い方がめんどくさかったなどがあります。
「愛情」で止まる理由
ここまで来て、商品・サービスの品質がやっと問われます。
使ってみて不満足な場合もあります。また、使って満足したけど、時間が経って忘れられてしまうという場合もあります。それが愛情関門で止まる理由です。
止まる理由を見つけて改善しよう
そんなこんなで止まる理由が分かったら、あとは止まっている場所を改善していくということです。
まぁ、言うは易し行うは難しなんですが、考え方自体はとってもシンプルなんです。簡単にできて効果の高い施策をたくさんあります。

- 知ってもらってないなら、知ってもらう工夫をしましょう。
- 興味持ってもらってないなら、興味を持ってもらう工夫をしましょう。
- 行動して調べてもらってないなら、行動してもらう工夫をしましょう。
- 比較して負けてしまうのなら、強みを適切に伝える工夫をしましょう。
- 買おうと決めたが変えない理由があるなら、買いやすくするための工夫をしましょう。
- 買ったけど使ってないなら、使ってもらうための工夫をしましょう。
みたいな。
どんな工夫を施すのかはアイデア次第です。
この記事のまとめ
いかがでしたか?
以上のように、どんな商品・サービスでもお客様は知って買って使ってファンになるので、この流れでどこでお客様が止まっているのか考える必要があります。
動画で見たい方はこちら
そんなわけで、ここまで丁寧に読んでくれた人も、ジャンプして来ちゃった人もありがとうございます。文章より詳しい解説を見たい方は、こちらの動画からどうぞ
本で読みたい方はこちら
マインドフロー理論が詳しく書かれた、こちらの著書ではさらに数値化して戦略的に改善していく方法も書かれているのでご興味ある方は是非読んでみてください。
とっても分かりやすくてオススメです!!